就職活動ナビに関するホットニュース

手数料規制を緩和することや無料職業紹介事業を許可制から届出制にすることが検討されている。
職業紹介事業の旧来の規制は多くは戦前の状況を想定したものであり、現状にあっているといいがたい。
労働者にとっても、こうした面での規制緩和は望ましいだろう。
企業の将来予想の変化今後とも、正社員は多数派であり、質的にも最も重要な存在であるが、先にみたように、近年非正社員が増えている。
なぜか。
二言でいえば、企業の将来予想が変化したからである。
従来は、個別企業は拡大あるいは安定成長を見込み、必要な中核人材の育成に励んできた。
ところが、現在は、生き残りのためにダウンサイジング(企業規模の縮小化)が必要だと考えるようになってきた。
また、正社員を育てる必要は感じつつも、背に腹はかえられず正社員の削減に走る企業も少なくない。
とすれば、人材不足ではなく人材過剰である。
さらに、多くの企業が不振であるために、有能な人材を中途採用で確保できるようになってきた。
つまり、手間ひまをかけて養成する人材の数をある程度減らすことが可能となったわけである。
しかし、これは正社員が必要でなくなったということを意味するのではない。
企業の価値の基本は人材だからである。
個人の能力そのものというよりも従業員の全社的チームワークが付加価値を生む。
もし、すべてが企業外部の市場で調達できるならば、起業家とフリーランサーたちだけで十分である。
サラリーマンは不要である。
企業が企業として成り立つための条件は、まさしく正社員の働きにかかっている。
派遣労働図表1-6a、b(一三ページ)でみたように、派遣労働者はまだ少ないものの急激に増加している。
一九九九年八月には、雇用者に占める派遣労働者の比率はわずか〇・六%にすぎなかった(二八万人)。
二年後の二〇〇一年八月には〇・八四%(四五万人)となっている。
うち三五万人強が女性である。
ただ、派遣労働者は特定の年齢層とは限らなくなっている。
派遣労働者は一九九九年には半数以上が二五~三四歳の女性であったが、二〇〇一年八月では、その比率は四割弱となっている。
一方では新卒派遣という意味で二四歳以下や、派遣労働者である人の中高年化による三〇代後半層の増加など、派遣労働者はさまざまな年齢層に広がりつつある。
派遣労働者が急増しているのは、きびしい雇用情勢と派遣労働の規制緩和が最大の理由である。
派遣業務の拡大とともに、その数がますます増加することはまちがいない。
派遣期間がどの程度緩和されるか予断を許さないが、現時点では、原則として一年間(従来から認められていた業務(7)については三年間)に制限されている。
また派遣という性格上キャリアアップには限界があるだろう。
専門的であったとしても定型的な作業に限定されるであろう。
複数の企業の業務を経験することで幅広い技能は形成できるかもしれないが、彼ら(彼女ら)にとって高度な業務を経験する可能性は今後いっそう乏しくなるだろう。
さらに、従来から認められていた業務以外でも派遣労働が可能となったことは不熟練の派遣労働者が増えることを意味している。
人件費単価は今後低下するであろう。
かりに三年間やそれ以上に派遣契約期間が延長されれば、能力開発上はプラスである。
ただ、派遣労働者の賃金水準はソフトウェア開発など一部を除けば決して高くない。
厚生労働省『労働者派遣事業実態調査結果報告』(二〇〇一年)によれば、派遣労働者の平均時間給は一二二五・〇円、平均日額では九二六三・二円、平均月額では一八・八万円、平均年収は二三九・五万円となっている。
パートタイマーよりは高く、単身者であれば生活はできるが、中年や高年になって子供を育てるには経済的につらい。
現在派遣労働者が担っている仕事の多くは、かつて企業のなかで短期勤続者としての女性が担当していた。
短期勤続であれば正社員として雇用しても賃金が低い時点で退職するから、補助労働力として十分であった。
コース別雇用管理における一般職にもそれが意図されていた。
しかし、男女雇用機会均等法の影響や女性の長期勤続化によって、企業にとってのメリットは失われてきた。
企業は正社員として雇用しなくなり、彼女たちの仕事は派遣や次にみる業務請負という形で担われるようになっている。
ただ、今後の規制緩和の程度によるが、派遣労働は企業にとってそれほどのメリットがあるようには思えない。
業務請負のほうがはるかに規制が少なく、企業にとっては使いやすい。
雇用関係ではなく商取引関係だからである。
ただ、アウトソーシングするほどの業務量がないケースには派遣労働者は利用されるだろう。
法改正により、派遣労働者は、ほぼあらゆる業務ができるという意味で広く、しかし個別企業での作業量は少ないという意味で薄く活用されることになるだろう。
派遣労働とならんで、最近よくいわれるのが有期雇用の拡大である。
すでにみたように規制緩和によって有期雇用も拡大するだろう。
たしかに若いときに三年間や五年間を有期雇用で働くことは一概に悪いとはいえない。
プロフェッショナルの仕事であれば、雇用のチャンスを増やすという意味でむしろプラスである。
だが、そうでない仕事にとってはマイナスのほうがはるかに大きい。
雇用が安定していればこそ、その企業のために働こうとも考えるが、有期雇用であればそういう発想にはならない。
意義があるとすれば試用期間としての有期雇用ということであろう。
すでに始まっている紹介予定派遣以外にも検討されてよい。
アウトソーシング人事部門や経理部門の定常的な作業についてアウトソーシングするケースが増えている。
アウトソーシソグといっても、子会社や関連会社を使うケースと一般的な会社を活用するケースがある。
前者は垂直的関係になりやすい。
親会社が社長や経営幹部を送り込んでおり、純粋の取引関係というよりも権限関係の要素が色濃いからである。
それに対して、後者では純粋の取引関係であることが多い。
労働省『アウトソーシング等業務委託の実態と労働面への影響に関する調査(平成九年)』(一九九八年発表)によれば、「業務委託(自社の業務の処理を外部(他社)に委託すること)」をしている企業はほぼ半数の企業(四九・九%)である。
当然のことながら大企業では導入比率が高い。
委託業務内容では、製造・建設、物流、機器の点検・保守、施設管理、経理、情報処理・システム開発の順である。
しかし、一九九四年以降に業務委託を導入した企業に限ると、人事管理、対個人サービス、教育訓練・研修、営業・販売などの業務が多くなっている。
つまり、従来の製造や物流など主としてブルーカラー職種の業務委託に加えて、ホワイトカラー職種の委託が増えている。
これはホワイトカラー従業員に新たなインパクトを与えている。
こうした傾向はおそらく今後もいっそう進むであろう。
「今後の方針」をみても、業務委託を積極的に利用しょうと考えている企業は全体で一〇・八%、一〇〇〇人以上の大企業に限ると、二八・三%(基幹業務をも含めるのは一業務を外部に委託している企業について三年前との比較をとると、「ほぼ同じ」四五・一%、「増加」三五・七%、「減少」〓ハ・二%となっており、アウトソーシングの増加傾向が読み取れる。
委託業務の増加割合が高いのは、事務管理、情報処理・システム開発、物流などである。
業務量の増加にともなって従業員を増やそうとする受託企業が多い。

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